ここでは、「基本情報」におけるプロジェクトの資源に関する計算問題を解説しています。
この記事の対象
問題-平成28年秋期 問54より作成-
開発期間10か月,開発工数300人月のプロジェクトを計画する。次の配分表を前提とすると,ピーク時の要員は何人か。ここで,各工程の開始から終了までの要員数は一定とする。
項目\工程名 | 要件定義 | 設計 | 開発・テスト | システムテスト |
工数配分(%) | 15 | 34 | 41 | 10 |
期間配分(%) | 15 | 35 | 40 | 10 |
解説
問題を解く流れ
- 開発期間の算出
- 工数分配の算出
- 1,2を基に1ヶ月ごとの要員数を算出
1.開発期間の算出
表を基に開発期間10ヶ月をそれぞれ期間配分(%)をかけて算出します。
要件定義:10ヶ月 × 15% = 1.5ヶ月
設計: 10ヶ月 × 35% = 3.5ヶ月
開発・テスト: 10ヶ月 × 40% = 4ヶ月
システムテスト: 10ヶ月 × 10% = 1ヶ月
2.工数分配の算出
表を基に開発工数300人をそれぞれ工数配分(%)をかけて算出します。
要件定義:300人月 × 15% = 45人月
設計: 300人月 × 34% = 102人月
開発・テスト: 300人月 × 41% = 123人月
システムテスト: 300人月 × 10% = 30人月
1ヶ月ごとの要員数を算出
1,2で算出した値を基に1ヶ月ごとの要員数を算出します。工数を開発期間で割って算出します。
要件定義:45人月 ÷ 1.5ヶ月 = 30人
設計: 102人月 ÷ 3.5ヶ月 ≒ 30人
開発・テスト: 123人月 ÷ 4ヶ月 ≒ 31人
システムテスト: 30人月 ÷ 1ヶ月 = 30人
小数点以下は繰上で計算しました。
よって、ピーク時の要員数は31人になります。
関連用語
項目 | 内容 |
RAM | Responsibility Assignment Matrixの略。責任分担マトリックス。組織や要員の役割や責任の分担・割り当てを示す表のこと。 |
OBS | Organizational Breakdown Structureの略。組織ブレークダウンストラクチャ。会社の構造を階層的に表現したもので、リソースとプロジェクトの整合性を維持するためのもの。 |